カルカソンヌで宗教の本質を考える

カルカソンヌは、ヨーロッパ最大の城塞都市です。今では50人程度の人しか中には住んでいないという事ですが、ホテルや店、レストランでほとんどの人は昼間働いて夜は城壁の外に住んでいるとの事でした。

 

このカルカソンヌで信仰されたカタリ派は、キリスト教の一派だったのですが、13世紀に十字軍によって滅ぼされてしまいました。カトリックから発したこの信仰はどんなものだったのでしょうか。

伝えによると、どうやら輪廻思想をもち、非暴力、菜食と、なんだか仏教に近い考えをもっていたようで、かなり進歩的な人達だったようです。

 

それにしても、どうして十字軍に滅ぼされてしまったのか。

宗教を巡って戦争を未だにしている人間というのは、13世紀でも今でもその未熟度は変わっていないようです。宗教というものの、本質を未だに理解していない、といえるかもしれません。私は宗教の本質とは、自分自身と向かい合う事だと思います。

だから、本来どんな宗教でもかわらないはず。ところが、権力がある者は全てをコントロールしたがる。思想こそが人が持つ最大の自由で、だから権力者にはその自由さが一番許せないことなのでしょう。

 

今となってはのどかな風景を楽しめますが、その歴史を振り返ると、人の野蛮さ、幼稚さ、未熟さというのを感じてしまいました。

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